大岩3区 暗誦の会テキスト

出典 「雨ニモマケズ」  宮沢 賢治

雨ニモマケズ

風ニモマケズ

雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
ハナク

決シテラズ

イツモシズカニワラッテイル

一日ニ玄米四合
味噌ト少シノ野菜ヲタベ

アラユルコトヲ

ジブンノカンジョウニ入レズニ

ヨクミキキシワカリ

ソシテワスレズ

野原ノ松ノ林ノ

小サナブキノ小屋ニイテ

東ニ病気ノコドモアレバ

行ッテ看病シテヤリ

西ニツカレタ母アレバ

行ッテソノノタバヲ

南ニ死ニソウナ人アレバ

行ッテコハガラナクテモイイトイイ

北ニケンカヤソショウガアレバ

ツマラナイカラヤメロトイイ

ヒデリノトキハナミダヲナガシ

サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ

ホメラレモセズ

クニモサレズ

ソウイフモノニ

ワタシハナリタイ

<読み方>
あめにもまけず みやざわけんじ

あめにもまけず
かぜにもまけず

ゆきにもなつのあつさにもまけぬ
じょうぶなからだをもち
よくはなくけっしていからず
いつもしずかにわらっている
いちにちにげんまいよんごうと
みそとすこしのやさいをたべ
あらゆることを
じぶんをかんじょうにいれずに

よくみききしわかり
そしてわすれず
のはらのまつのはやしのかげの
ちいさなかやぶきのこやにいて
ひがしにびょうきのこどもあれば
いってかんびょうしてやり
にしにつかれたははあれば
いってそのいねのたばをおい
みなみにしにそうなひとあれば
いってこわがらなくてもいいといい
きたにけんかやそしょうがあれば
つまらないからやめろといい
ひでりのときはなみだをながし
さむさのなつはおろおろあるき
みんなにでくのぼーとよばれ
ほめられもせず
くにもされず
そういうものに
わたしはなりたい
(337字)

<朗読例>
http://www.youtube.com/watch?v=0NszLBe20CE&feature=related